我慢しなくてもいい!泣けばいいのだ!

私の頭の中の消しゴム

私の頭の中の消しゴム ~チョルスの愛:感動のラスト~

チョルスが家に帰ると、スジンの姿はありません。一通の手紙が残されていました。

「チョルス、愛するチョルス。ごめんなさい、本当にごめんなさい。

あなたは今、泣いてるでしょ?傷つけたくないのに・・・泣かせたくないのに・・・

悲しむ姿は見たくないのに・・・幸せにしてあげたいのに・・・。

私があなたを苦しめているのね。誤解しないでね。私はあなたを愛してる。

私が覚えてるのはあなただけ。私の気持ちのすべてを言葉にしたいのに、私の心のすべてを伝えたいのに、

記憶が確かなこの僅かな時間にどう伝えたらいいのか焦ってしまう。

私スジンは、チョルスだけを愛してます。あなたに出会えたことは、人生で一番の幸せ。

あなたは天がくれた一番大切な贈り物。記憶は失われるけれど、あなたは私の体に息づいている。

あなたのように笑って泣いて、香りを漂わせているの。

たとえ記憶が消えても、私の中のあなたは消えないわ。

一度も“愛してる”と言ってくれなかったけど、私を愛してることは分かってる。

私の記憶を奪っていくこの病気が、あなたの記憶だけは残してくれますように。

それが叶わないなら、どうか消えていく記憶の中で最後まで残っているのが、

あなたと過ごした日々でありますように・・・。

私のわがままを、どうか許してね。最後にひとつお願いがあるの。私の父に会ってほしい」

彼女の優しさと切なさがいっぱいに詰まった残された手紙を読んで、チョルスは激しく嗚咽します。そして書いてあった通りにスジンの父親に会いに行くと、父親は離婚届を差し出すのでした。

チョルスは離婚届を破り捨てます。

チョルスはスジンが記憶を失う前に、なんとか伝えたい言葉があります。その言葉をスジンに伝えなくては自分の人生は無意味なものになってしまいます。捜す当てもないのですが、一生懸命スジンを捜しますが時だけが流れスジンを見つけることは出来ません。

ある日、郵便受けにスジンからの手紙が届きます。慌てて封を切り、手紙を開けるとそこには、忘れもしないスジンの文字がありました。

「今日は不思議なの。突然記憶が戻ったの。野球のことやコンビニも。こんなこと最後かもしれないから、記念に手紙を書くわね。

あなたを忘れるから私のことも忘れて。 いい人と出会って幸せになって。 チョルス、私を捜さないでね。さようなら」

手紙の消印を手がかりに、スジンを捜しに出て行くのでした。

そして、チョルスはスジンのいる場所を見つけました。

スジンは、海辺の療養所の養護施設に住んでいました。看護師に案内されて部屋に入ると、そこは真っ白な部屋でドレッサーにはチョルスとスジンの写真が一枚。

「こちらへ・・・」ベランダに座っているスジン。ようやく会えたスジン、懐かしいスジン・・・

立ち上がったスジンの足元にスケッチブックが落ちました。そのスケッチブックを拾ってみると、描かれているのはすべてチョルスの顔です。でも、スジンは目の前にいるチョルスが分かりません。

「どなたですか?」

「初めまして、チェ・チョルスです」 チョルスの顔は分らなくても、でも彼のローションの香りは記憶の片隅に残っていました。

チョルスは外出許可を得て、スジンを外へ連れ出します。連れ出したのは2人が出会ったコンビニです。

店内に入るとカウンターには医師がいます。お店でモップをかけているのは大工の棟梁。そしてお客さんは、スジンの両親と妹。そしてチョルスの母親でした。

コンビニには、大切な人達みんながスジンを待っていました。

「ここは天国かしら?」と 微笑むスジン。「はい」チョルスとスジンは幸せそうに微笑みます。スジンの記憶が戻ったのかのように・・

山間のまっすぐな道を走る車で、チョルスはスジンに伝えていなかった大事な言葉を「愛してる」と告げ、映画は終わります。

映画で心を揺さぶられる

主演のスジンを演じたソン・イェジンとチョルスを演じたチョン・ウソン。2人にとって印象的なシーンはどこだったのでしょうか?!

日本での試写会の際には来日して、舞台挨拶に立っていてその場でインタビューにも答えています。

ソン・イェジンが選ぶ印象的なシーン

スジンを演じた時に、改めて愛について考えたそうです。自分を捨ててまで1人の男性を愛すること。無条件の愛を相手に与えることができるのだろうか・・。と考えたそうです。

すべての映像が大切なものだけれども、あえて挙げるとするならばエンディングの場面でチョルスがスジンに愛の告白をするシーンが一番印象的だったと言います。

スジンは記憶を失っているけれど、チョルスの愛の告白で記憶が戻ったのかどうなのか・・それが映像を通して伝わっているのでは。とも語っています。

また何気ないシーンの中で、2人の愛を確かめ合うバッティングセンターのシーンも印象に残っているそうです。

チョン・ウソンが選ぶ印象的なシーン

チョン・ウソンはこの作品そのものが、男女の愛だけではなく男女の愛を超えた家族の愛を描いているのでは。と語り、現実に人が人を愛した時にどのような行動を取るのか。希望の反対の絶望その両方を与える映画とも思うと語っています。

チョン・ウソンもソン・イェジンと同じようにエンディングの場面で、コンビニで「ここは天国なの?」とスジンが語るところが印象的だと選んでいます。なぜそこが天国なのか。自分の家族や自分が大切と思うみんなに愛されること。そのことが天国ではないか。またそれが現実の場面であるということは、今が生きているその瞬間こそが大切なんだと映画を通じて感じるのでは。と思っているそうです。